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#4022
森の熊
ゲスト

今でも鮮やかに目に浮かぶ、静かに打ち付けるさざ波の向こう、夕焼けの水平線に沈む夕日…
あれはそう、まさに青春、青臭い若者のひと夏のちょっとした冒険だったのです。

19歳の夏休み。
その日はバイトが休みだったので朝から友達の家に向かい、
「今から海に行かないか?」
と誘い出しました。

私のJogと友達のDio。
やんちゃな二人組が2ストスクーターをかっとばし、つま先を軽く地面に擦り付けながら先ずはデパートへ。
海水パンツ、サンダルをその場で調達し、
「おい、これもいいんじゃないか?」
とレイバンのサングラスまで買い込んで気分はすっかり夏本番。

買い物袋をメットインに放り込んで一路、海へ。
今では”日本の「ウユニ塩湖」”として有名になった父母ヶ浜(ちちぶがはま)へと乗り込み、遠浅の海へと飛び込んだのでした。

真っ赤に日焼けしながら遊びほうけ、夕日が当たりをオレンジ色に染めていきます。
疲れ切ったので波打ち際に座り込み、サングラス越しに夕日を眺めていました。
(面白いけど、女っ気がないよなぁ)
などとぼんやり感じていたら、
視線のすみから…オレンジの砂浜に駆け込んできた鮮やかな白いビキニ姿に目が釘付けになってしまいました。

ショートカットで遠目にも鼻筋の通った細身の女性。
潮の引いた生ぬるい波打ち際の水たまりで、楽しそうに水しぶきを上げながらはしゃいでいるようでした。

(なんて絵になる、綺麗な人なんだ…)

隣でまだぼんやりと夕日を眺めたままの友達に「おい」と声を掛けたその時…
視界の反対側から浮輪を抱えた小さな女の子が「ママ~」とその女性に走り寄っていきました。

「なんだ?」と応える友達に「いや、なんでもないわ」と返してため息ひとつ、サングラス越しの夕日に目を戻しました。

あの日買ったサンダルもサングラスは、次の夏には潮水ですっかり青錆びが浮かんでいましたが、
唯一残ったヤシの木の模様の青い海水パンツは更にその2年後…
あの時に見た白い水着の女性よりも何倍も魅力的な、赤と黒の競泳水着の女性、
その後に私のカミさんとなった人のその笑顔とともに、あの日の夕焼けよりも鮮やかな色で、私の目に焼き付いています。