2022年7月2日 1:23 AM
#3399
ゲスト
【夏のバイク恐怖体験】
滋賀県に住む私はある日、いつものように琵琶湖一周のツーリングに出かけた。
時刻は午後10時、琵琶湖の南端を跨ぐ近江大橋をくぐり、遅めのツーリングが始まる。
俺は特に飛ばすわけでもなく、琵琶湖の東を通るさざなみ街道を、ひたすら走り続けた。
2時間も走っただろうか、日付も変わった頃、私は長浜市(琵琶湖の北東)にいた。そこで私は、遠くに赤くぼんやりと光るものを見た。
赤い光は、道路の上で上下に揺れていた。
俺はセローを止めた。すると、若い男の声がした。
「…こんばんは…。」
俺は我に返った。男が3人、こちらを見ている。お揃いの帽子を被っている。
「…免許証だけ…確認してもいいですか…。」
男たちは俺がこれまでに犯してきたであろう前歴を知りたがった。俺に渋る理由は無かった。
俺は免許証を手渡した。
ただの職務質問だった。