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#1296
ぐるちゃんねる
ゲスト

眩しい光に眉をひそめた。身体の節々が痛む。心臓の鼓動も感じない。息もできない。俺は死んだのか?また意識が遠のいていく時、彼の手が伸びてきた。

俺と彼の出会いはかれこれ20年か。彼が迎えに来て、朝晩構わず遊びまくる日々。泊まりの旅にもよく行った。しかしある時を境にパタリと来なくなった。ケンカしたわけでもないし、俺には全くわからなかった。一ヶ月、半年、一年と音沙汰が無く、俺はフードを被ったまま家に閉じこもっていた。

定かではないが10年以上は経っただろうか、不意に彼が現れた。「久しぶりだな。ごめんごめん。」と何食わぬ顔。俺は見向きもしないし、返事もしない。嫌いになったわけではないが、この空いた時間をすぐには埋めることは出来なかった。すると彼はそっと手を伸ばし俺を支えた。歩こうとするが身体から悲鳴が上がり、久しぶりに外へ出ると目がくらんだ。彼は懐かしむように俺の身体を洗い、疲れをいたわってくれた。ふと見ると彼の後ろに見知らぬ子。彼の声に耳を傾けると、「これがお父さんのバイクだよ。SR400。かっこいいだろ!」その子は不安げにこちらを見ている。彼が俺に再び命を吹きこもうとしたが、久しぶりのせいか息が出来なかった。その子の前で恥をかくわけにはいかない。3度目で思い切り息を吹き返した瞬間、その子の目が輝いた。