いよいよ最終日を迎え、ナナハンくんの情報によりうどんを食べに向かう。皆様から色々アドバイスを頂いてたが、我々の行動時間に問題があり全滅。とりあえず唯一近くで開いていた「うどんバカ一代」という名前の店に。

うどんバカ一代に着くと、黄色いXSR900が。どうやら朝開いているうどん屋さんを推理してここに来てくれたらしい。さすが地元、的中である。一緒に写真を撮ってもらい、このお店の美味しいメニューを聞く。どうやら釜玉バターというのがオススメらしいが、朝からバターは中々なので他には?と聞くと、「ひえかけ」とやらがオススメらしい。茹でたうどんを冷水に晒して、暖かいタレをかけた物らしいので、それにしよう。ところが中に入るとみんなバターを食べている。本当に食べなくていいのか?
量は3種類。小、中、大とある。小があるならひえかけを小で食べて、釜玉バターを中サイズでシェアする事に。多過ぎる気もしたが、視聴者さんもふた玉位はペロッといけちゃうと言っていたので、どうにかなるでしょう。


届いた量に我々はギョエスする。どうやら小がうどんひと玉、中がふた玉らしい。横浜だとひと玉1人前の感覚なので(ですよね?)ぺろっとはいかない、ランチ4人前朝から届いた感じっす。味はとても美味しいのですが、2人ともうどんワームに変身して店を後にした。




いよいよフェリーの長時間の旅。私は船酔いしない筈なのに、なんだか酔ったようでうっすら気持ち悪い。無視してとりあえず大浴場に。
船の風呂場は揺れまくっていて、湯船がざぶーん!ざぶーん!右へ左へ揺れている。それを見つめてたらいよいよ吐気がして来たので外を眺めながらゆっくり入浴。こんなに大きい船がこんなに揺れるとは。風呂を出る時も一苦労。船のドアはトイレから浴室まで全てのドアが硬いので、揺れる船内では開け閉めすら一苦労。多分弱いと開いてしまうのだろう。
風呂から上がると、より酔いが悪化していた。これはまずい。調べてみると空腹は良くないらしい。ごはんごはん!

とりあえず○○さんのアドバイスの絶品ハンバーグを探すが、見つからない。どうやら販売終了したみたいだ。確か助六がホットだけど美味しいって言ってたっけ。







この中なら、⑥の彩菜カレーか、①のチキンドリア風、②のガパオライスのどれかだろうよ。悩んだ結果、カレーはご飯に乗っているツブみたいなのがアホ顔に見えてきたので調理者に馬鹿にされている気がして却下。

チキンドリアは良くみると【チキンドリア風】とある。つまり、チキンドリア風の何かの料理で、チキンドリアではないのだ。もしかしたらここは香川県なのだからドリア風のうどんかもしれないのだ。あぶねえ、あぶねえ。


ということでガパオライスを購入。レンジで温めている間に自分の選択が本当に合っていたのか自販機で再確認をする。この作業を怠ると本物のプロとは呼べない。ところがよく見ると④にタコライスが!見落とした・・ギョエス!

早速ガパオライスを戴く。あまりの美味しさに逆に危険を感じる。冷食がこの味を出せる筈が無いのだ。タレを少な目にしたりしてわざと冷食っぽさを出してはあるが、騙されない。きっとマタタビでも混ぜ込んであるんだろう。こんなに美味かったら街の食堂は立ち行かなくなってしまう。


ご飯を食べて、やることもないのでここで睡眠不足を解消すべく眠る事に。ナナハンくんも寝てるしね。本当はダウンロードしてきたアポロ13のドキュメンタリーでも見ようかと思ったが、字幕で酔いそうなのでやめた。本も持ってきたが、読んだらやばいだろう。

気がつくとしばらく眠っていたらしい。時計はいつの間にか夜9時を差していた。船内アナウンスは9時半で売店が閉まる旨を伝えていた。とりあえず売店が閉まる前に助六を買わなくては。売店でパスタと助六を注文する。食ってばっかに見えるが、賭博師が飲む・打つ・寝るで行動するのと同じように船の中では食う・寝る・書くが原則なのだ。この記事がイタズラに長いのもそういう事なのだ。
売店には若い茶髪の女性の店員さんと、沖田艦長みたいな白い服を着た背の高い人がいた。
ワーム「いつもこの位揺れるんですかね?」
女性「うーん、大体こんな感じだと思います、少しいつもよりは揺れるかしら、いや、こんなもんかしらね」
ワーム「そうなんですか・・。じゃあこんなもんなんですね」
まるでベーリング海の蟹漁船よろしく、場所によっては歩くのも苦戦するような感じだが、きっと船乗りたち(この店員さんも含めて)は、慣れてバランス感覚のレベルが違うのだろう。ヨーソロー。
すると、沖田艦長が「いや、メチャ揺れてますよ。今この船は台風から逃げているんです。台風のうねりが船の後ろから来ていて、今日も船の通るルートを少し変えているんです。明日にはこの船でも出航出来ませんよ」
・・・なるほど、どおりで船はあちこち軋んで、終始ギコギコいっていた。たまに飛ぶ様な感じがあって、そのあと水面に着水する感じでバーン!となっていた。

もしかしたら沖田館長は本物の艦長なのかもしれない。貫禄や語り口調がそれを静かに物語っていた。艦長が嵐の中、持ち場を離れて助六を売っていて良いのだろうか。



助六を頬張りながら、あの売店のことを考える。船が大きく揺れる。ざばーん!ざばーん!ふわっ・・バーン!
船長、嵐の中持ち場を離れて平気なんですか?
平気だとも。我々船乗りは海を知り尽くしているからね。
艦長が高笑いする。
いつもこんなもんですよ。毎日この揺れです。
茶髪が横で言う。
嵐に追いつかれたらどうするんですか?
波を避けるのさ。こうやって!ハハハハハハ!
艦長がハンドルを思い切り回す仕草をする。
取りかーじ、イッパーイ!女性が元気に叫ぶ。
その度に船は大きく揺れるのだった。バーン!バーン!
・・・揺れる船室で、そんな夢をみた。

冷静に考えると、彼は船長ではない。なぜなら、船長ならあのひっくり返してフライパンで焼いた様な、かっこいい帽子を被っているはずだ。あの服装はコスプレか,もしくは通りがかりの大佐だったのかも知れない。そう考えれば辻褄が合う。

港に着くと、話しかけてくる一台のニンジャ。まさか!

東京に到着した我々は、一路横浜へ。


無事到着。これで私達の九州、四国の旅は終わった。来年くらいにまた西に行きたいなあ。今度は中日本のあたりかな。
おしまい。
